不動産コラム

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地勢について

コラムをご覧いただき有難うございます!

本日のテーマは「地勢」についてです。

不動産を購入したいと思ったときに物件資料に記載のある地勢ですが、どういった種類があるのかご存知でしょうか??

今回は「地勢」の種別とその特徴について解説させて頂きます!

地勢の種類と特徴

 

1.平坦

文字通り高低差の無い平らな土地のことです。

建物の建築や駐車場利用などに有効に利用することに適しています。

メリット

・建築コストが抑えられる

高低差が無いため、造成や擁壁工事の必要がありません。そのため建築する際のコストが抑えられます。

・移動、生活のしやすさ

高齢者や子育て世代にとって段差や坂が無いことはメリットです。また、自転車やベビーカー、車いすなども入りやすく移動しやすいこともメリットに挙げられます。

デメリット

・プライバシーの確保しにくい

周辺の住宅地との高さも同じになるケースが多いため窓越しの視線が気になる場合もあります。

・景観、風通しが劣ることがある

プライバシーの確保と同じく、周辺との高さが同じケースが多いため、眺望がいいとは言えません。また、風の通り道が少ないため夏場に熱がこもりやすい可能性もあります。

 

 

2.高台

周囲よりも高く平坦な土地のことです。

周りの環境にもよりますが、風通しや眺望が良好なケースも多いです。

メリット

・眺望や日当たり、風通しが良好なケースが多い

周囲より高くなっている高台の土地は太陽光が遮られず日当たりや風通しが良好なケースが多いです。また、視界が開けていて眺望が良好な場合も多く、お客様によっては高台を希望される方もいます。

・水害リスクが少ない

周囲や道路より土地が高くなっておりますので、浸水のリスクが低く、安全性が高い場合が多いです。

デメリット

・坂道が多く、アクセスに難あり

高低差があるという事は坂があるという事になります… そのため平坦地と逆で自転車やベビーカー、車いすの移動には不便とも言えます。

・造成、工事費が高くなりやすい

高低差がある部分には擁壁や土留めの工事が必要になります。そのため工事費用がかさんでしまうケースもあります。

 

 

3.傾斜地

土地の全部、または一部が斜めになっている状態の土地を指します。

建物の建築をする際には少し設計の工夫が必要になることが多いです。

メリット

・土地価格が比較的安いケースが多い

平坦地より人気の部分で低くなっているため、同じエリアでも安く手に入る可能性があります。

・個性的な建築ができる

傾斜地は設計の際に工夫が必要なため、建築士によっては個性的で唯一無二の家づくりが可能です。

デメリット

・生活動線が不便になることも

高台にも通じる事ですが、敷地内に段差ができやすく、年齢を重ねた際に不便になる可能性もあります。

・再建築、売却時に不利なことも

メリットで説明させて頂いた土地価格の部分ですが、売却時には逆のことが言えます。同エリアの平坦地と比べて土地値が下がる可能性があります。

 

 

4.ひな壇

傾斜地を階段状に整地して、段差ごとに住宅を建てられるようにした土地のことです。

山の斜面や丘陵地を開発・造成する際にこの地勢になることが多く、見た目も整っており、きれいな街並みに見えることが多い地勢です。

メリット

・街並みが整っており景観が良い

計画的な開発や造成が行われているケースがほとんどですので街全体がキレイに見えます。また、開発時に道路も一緒に造成されている場合がほとんどですので、道路幅や歩道の整備がされているケースが多いです。

・水はけがよい

ひな壇は段差ごとに水が流れるよう設計されており、排水性が高い場合が多く水害リスクが比較体に低いです。

デメリット

・土地価格に差が出る

ひな壇は眺望・日照の影響で上段の方が人気・価格が高くなりやすい傾向にあります。下段は日当たりや排水の面で不利になることもあります。

・再建築時に制限がかかることも

古い造成地では、建て替えが難しいケースもあるので注意が必要です。擁壁の高さや強度で建築制限が付加される可能性があります。

 

 

5.低地

周りと比べて低い土地です。

標高以下の場合が多いため、水害に弱いケースがあります。

メリット

・地形が平坦なことが多い

低地は平地であることが多く、平坦地と同様の建築コストを抑えられるといったメリットを受けることができます。

・土地価格が比較的安い

標高以下の場合が多いため水害に弱い可能性があることは初めにお伝えさせて頂きました。水害に弱い可能性があることはデメリットですが、そのため同じエリアの中でも土地の価格が安いケースも多いです。

デメリット

・水害、浸水リスクが高い

地形的に水が集まりやすいためハザードマップの確認は必須です。また、地盤が緩いケースもあるため地盤改良や杭打ちなどで予想以上の建築費用がかかる可能性には注意が必要です。

・湿気が溜まりやすい

標高が低いため、湿気や結露、カビなどの発生がしやすい傾向があります。そのため、建物の通風や断熱の工夫した設計が必要になります。

 

まとめ

本日は「地勢」についてご説明させて頂きました。

土地の購入は一世一代の大きな買い物ですので慎重な検討が必要です。

実際に平坦だからいい、低地だから悪いという事ではなく、ご自身の希望される条件はどういった地勢の土地が合っているのかという事を大切に選んでいただければ幸いです。

あまりにも高低差のありすぎる高台やひな壇は「崖条例」や「土砂災害(特別)警戒区域」など建築に大きくかかわる制限を受ける場合もありますので、しっかりとプロにご相談頂くことも大切です。

本コラムが少しでも皆様のお役に立てましたら幸いに思います。