私道とは??
本ブログを閲覧頂き有難うございます!
株式会社クレザックの新(あたらし)です!
本日第3回のテーマは「私道」についてです。
不動産の中には、私道に接して建築されている不動産も数多く存在します。
私道だからダメ!というわけではありませんが、不動産は大きな買い物ですのでこのコラムが少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。
1.私道とは
私道とは文字通り特定の個人や団体が所有・管理している道路になります。
あくまでも個人の所有物なので、使い方は所有者が勝手に決めることができます。
私道であるかどうかは、目で見て判別できるものではないため、法務局や役所などでの確認が必要です。
場合によっては、私道の所有者であることを知らなかったというケースも起こり得ます。
また、道の幅が4m未満の場合にはセットバック(後ほど説明します)をしないといけません。
2. 私道のケース
以下の図は、よく見られる私道のケースです。
これらはよく見られる私道負担が発生するケースです。
開発を行った不動産会社などが新たに道路を作ったケースが多いです。
このような街並みが広がっている物件では私道の可能性があると思いながら見てみるとよいかもしれません。
3. セットバックとは
以前、「再建築不可物件とは?」のコラムでも触れましたが、建物の建築時には以下のルールが存在します。
建築基準法では、建物を建てるための土地は、建築基準法で定められた幅4mの道路に2m以上接していなくてはならないと定められています。なぜ、幅4m以上なのかというと、火災・地震などの災害時に避難や消防、救急を円滑に進められるようにとの意図があります。
ですので、もし今のご自宅の前の道路が4mの確保ができていない場合は再建築の際には敷地の一部を道路提供しないといけないかもしれません!
この、道路提供のことを「セットバック」と呼びます。
以下の事例を参照しご説明させて頂きます。
上の事例の敷地Aの目の前の道路は幅員が4.0mありセットバックをする必要はありません。
ですが、敷地Bの目の前の道路は3.0mしかないため再建築の際には幅員を4.0mにする必要があります。
敷地の1.0m×10m分=10㎡を道路部分として提供する必要がございます。
そのため有効宅地面積は100㎡となります。
セットバックが必要な土地は特に「有効宅地」というものを意識することも大切です。
4. 私道を見る際の注意点
これまで私道とはどういったものかを説明してまいりましたが、この章では私道を見る際の注意点をお伝えいたします。
1.私道の権利関係
私道は公道と違い、個人や団体が所有している“私有地”です。
そのため、接する物件で建築や掘削を伴うインフラの整備を行う場合は、原則として私道の持ち主に許可を取らなければいけません。
また、私道の所有者は、1人だけではない場合も多いです。
その場合は、すべての私道所有者に許可を得なければ、原則建築行為や掘削行為ができませんので近隣にトラブルがないかを確認するなど注意するポイントの一つです。
2.現地の状態
もし、私道の確認をした際に「道路がキレイじゃないな」と思ったら注意が必要です。
路面が荒れていたり、舗装が損傷したままで放置されていたりする場合、私道の所有者間での話し合いや管理が不十分になっていることが考えられます。
また、道路部分に植木鉢や所有物などが置いてある場合も注意が必要です。
このような家があると、緊急時に、緊急車両の進入が遅れてしまったり、他の家とのトラブルを起こしたりする可能性は高くなります。
私道を見る際には、道路の状況はもちろんですが近隣の状況やどういう人なのかについても注意するべきです。
3.費用負担や管理
私道の維持や管理にかかる費用は、私道所有者の皆さんで平等に負担することが多いです。
ただし、金額や支払い時期・内容もはっきりと決まっているケースは稀です。
事前にできるだけどのような管理をするのか、今までどんなことをしてきたかといった情報は集めておきたいところです。
ご自身で調べることが難しいと思ったら不動産会社の力を借りると良いでしょう。
下水道や都市ガスが整備されていないエリアの私道などは、将来的に整備をするとなった場合多額の費用がかかるケースもありますので注意が必要です。
5. まとめ
これまで私道に関しての情報をお知らせしてきましたが、私道の中でもルールが存在し難解なケースも存在します。
気になってる物件があるが私道に接してる…
不動産の売却をしたいが私道に接していて自分ではなかなか情報が集まらない…
売却したい物件があるけれど、もしかしたら私道に接しているかもしれない…
このようなお悩みがある場合は一度ご相談ください!
どうすればいいのか・どのように進めていくことが大切かというものをアドバイスできると思います!
私道に接している物件は公道に接している物件と比べて金額が安くなるケースも多いです!
私道のことを正しく理解して購入や売却に対しての皆様のご不安を少しでも払拭することができれば幸いです!!
株式会社クレザック 新 忠興