空き家問題について

本日もコラムを閲覧頂き有難うございます!
今回の題材は昨今日本で深刻化している空き家問題についてです。
令和5年に総務省の土地統計調査において、これまでで過去最多の900万戸と発表されました。
1993年から2023年の30年間で空き家の数は2倍となっており深刻な問題となっています。
空き家問題の背景
このような空き家問題の原因として以下の点が挙げられます。
1.人口減少・高齢化
少子高齢化が進む現代において、住む人がいなくなった家が放置され空き家となっているケース
2.相続問題
1.の問題とも関連性があるのですが、親世代からの相続を受けたにもかかわらず適切な管理が行えず、放置されているケース
3.都市部への人口の流出
1.2.の問題との関連性が多いのですが、都市部へ人口が流出している現状があるため、地方で相続された物件が適切に管理できず問題になっているケース
空き家の問題は日本が抱える社会問題と密接にかかわっており、行政も流通を図るために様々な策を講じています。
空き家対策について
空き家問題の拡大を受け行政も対策を講じており、解決に向けて様々な施策を行っています!
以下でその内容に触れていきます。
1.空家等対策の推進に関する特別措置法
昨今の空き家問題を受け国土交通省が発令した法律です。
2015年の施行された新しい法律ですが、2023年6月には一部を改正した法律が公布されています。
ポイントは以下の2つです!
特定空家の指定
特定空家とは「このまま、放置すると倒壊や衛生上の問題、景観の損害などにより周辺の生活環境に悪影響を及ぼすおそれのある空き家」を指します。
特定空家に指定されると、行政から「助言」、「指導」、「勧告」、「命令」、「行政代執行」を受けます。
行政代執行は「指導」、「勧告」、「命令」に応じない場合に適用され、強制的に建物を取り壊されてしまいます。
固定資産税の軽減措置の解除
特定空家に指定され「勧告」に応じない場合、「固定資産税の住宅用地特例」が解除されます。
「固定資産税の住宅用地特例」とは住宅用地のうち200㎡以下の部分は、固定資産税評価額の6分の1相当額を課税標準とする特例です。
つまり、一般の住宅用地は本来の固定資産税から6分の1になるという優遇政策があるのですが、それが外れるため実質固定資産税が6倍になってしまいます。
年に1回の支払いですが6倍となると家計の圧迫につながりますので注意が必要です。
空き家問題が引き起こす影響
空家があることでメリットは一つもありません。
以下で空き家問題が引き起こす影響をご説明させて頂きます。
1.治安の悪化
空家の状態の家には空き巣や不審者の侵入、放火などのリスクがあり、近隣住民の不安・不満が噴出する可能性もあるため将来的な売買の際に影響を及ぼす可能性もあります。
2.景観の悪化
老朽化による見た目の悪化、倒壊リスク、ゴミの不法投棄などの問題があります。
3.防災に対しての脆弱性
空家の状態になると家屋の傷みは増していくという事が良く言われておりますが、管理する人がいないため防災のリスクも大きくなります。
地震や発生時に倒壊のリスクもあります。
火災が起きた際には発見が遅くなり、延焼のリスクも増加します。
まとめ
今回のコラムでは空き家に関する現状と対策、リスクについてご説明させて頂きました。
少子高齢化社会において空き家になってしまうことは仕方ない部分は有ります。
ただし、放置してしまうと思ってもいなかったデメリットを引き起こすことがあるため管理が難しい空き家に関しては策を講じることが必要です。
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将来的に地方の不動産の流通は少子高齢化、都市部への人口集中のあおりを受けて、減っていくことが想定されます。
放置することなく適切な処置を行っていくことが大切ですのでお困りの方はお気軽にご相談ください!